フランス研究者ビザと同行家族ビザ(Talent passport)の申請から受領まで 2020年版
フランス大使館でビザ申請するための予約の話
この記事では、2020年現在におけるフランス研究者とその同行家族ビザ申請から受領までの流れをまとめていきます。
ビザ申請で必要な書類・事項
- Convention d’accueil(コンバンションダキュイ)
- アポスティーユ付き戸籍謄本
- 戸籍謄本の法定翻訳
1. Convention d’accueil(コンバンションダキュイ)について
どのブログ・サイトにも書かれていますが、コンバンションダキュイは受入機関に作成をしてもらう必要があり、フランスのタイムスケールだとかなりの時間を要します。
コンバンションダキュイで必要だった情報・書類
- パスポートのpdfファイル
- 現住所
- フランスの滞在予定住所 などをメールで教えた。戸籍謄本のコピーとかは要求されなかった。
なお、このポストにアプライ時に学位取得証明書(英文)を添付していたので暗に使われた可能性もある。
お願いしてから2ヶ月程度で郵送されてきた。フォーマットがネット情報と異なり、県庁のスタンプは不要となっていて、受入機関のスタンプと受入機関の長のサインが書かれていた。ちなみに「生活準備のため任期開始より早めに入国したい」と告げていた。そのため、コンバンションダキュイの契約期間は1年2週間にしてくれていた。
2. アポスティーユ付き戸籍謄本について
アポスティーユが先、法定翻訳が後、とのことなのでまずアポスティーユをつけてもらいます。アポスティーユとは、
「外国公文書の認証を不要とする条約(略称:認証不要条約)」に基づく付箋(=アポスティーユ)による外務省の証明のことです。提出先国はハーグ条約締約国のみです。アポスティーユを取得すると日本にある大使館・(総)領事館の領事認証があるものと同等のものとして、提出先国で使用することができます。
とのことですが、戸籍謄本の上から1枚の書類(アポスティーユ)を割印してホチキスで閉じられてきます。
必要書類
外務省のサイトによると、以下の書類が必要でした。
- アポスティーユをつけて欲しい公文書(ここでは戸籍謄本)
- 申請書(現地で入手可能)
- 身分証明書
- 返送先を記入した封筒(切手貼付)、レターパック(郵送での受領希望のみ)
申請は平日のみで申請場所・方法は、
- 窓口申請、窓口受け取り
- 窓口申請、郵送受け取り
- 郵送申請、郵送受け取り
の3パターン。今回は"窓口申請、郵送受け取り"を選んだ。また、東京の外務本省か大阪分室で選べますが私は大阪分室へ。
朝10時ぐらいに外務省大阪分室に到着。入り口で入館届けを記入して入館カードをもらって4階へ。小さな部屋で申請書を書くのだが、誰もいないため受付の方ののマンツーマン指導で書類を書く。ビザ申請、滞在許可証申請、社会保険申請のため家族分も込みで計5部の戸籍謄本を依頼。「本日郵送しますね」と言われた。申請からわずか翌日でアポスティーユ付き戸籍謄本が届いた。戸籍謄本原本にアポスティーユがホチキスで閉じられて割印されている。
3. 戸籍謄本の法定翻訳について
さて、アポスティーユ付き戸籍謄本を手に入れたので、その法定翻訳を行います。
フランス大使館のページによると、
フランス大使館指定翻訳会社で翻訳された書類は、本大使館の査証を受ける必要はありません。コピー査証についても、下記の指定翻訳会社で行います。
とのこと。適切に指定翻訳会社によって値段も割と違うのでいくつか相見積もりして依頼しましょう。私がお願いした翻訳会社は1週間ほどで法定翻訳をつけてもらうことができました。
ビザ申請の準備
必要書類も揃ったところで、フランス大使館のビザ申請を予約して、申請書を準備します。
- ビザセクションのネット予約
- France-Visasでビザ申請書の用意
注意事項
2020年2月13日 フランスのビザ申請方法が変わったらしいのでそれより古い情報を参照している方は気をつけてください。
現在は、France-Visasからビザが必要か、どの種類のビザが必要か、などなど記入して進んでいくようです。例えば種類を選択するとき研究者ビザの場合、
Your plans: Talent Passport - international talents Main purpose of stay: Scientists - Researcher/Talent
を選べばよい。また、同行家族ビザに該当するYour plansとMain purpose of stayは、
Your plans: Familial or private establishment (adult) Main purpose of stay: Accompanying family of holder of skilled residence permit or ICT posted employee and professional work placement (adult)
で大丈夫だった。そして、以上の申し込みが完了した時に必要書類一覧が出てきた。
- Application form dated and signed (最後に出てくるpdfを印刷)
- A travel document (=パスポート)
- France-Visas receipt (最後に出てくるpdfを印刷)
- ID photograph (証明写真)
- コンバンションダキュイ
- 学位証明書
- 99ユーロ(現金)
同行家族ビザに関しては、
- Application form dated and signed (最後に出てくるpdfを印刷)
- A travel document (=パスポート)
- France-Visas receipt (最後に出てくるpdfを印刷)
- ID photograph (証明写真)
- Civil registry certificates (アポスティーユ付き戸籍謄本およびその法定翻訳)
- Beneficiary’s employment contract form (コンバンションダキュイのコピー?)
- 99ユーロ
あとは在日フランス大使館に予約日に向かい、申請書などを提出して結果を待ちます。この間パスポートは手元から離れます。ちなみにコンバンションダキュイの一部を書き忘れていたため、大使館からメールで内容を教えてくれ、と言われてすぐに返信して事なきを得ました。柔軟に対応していただいて助かりました。